人類
降下する鳥
一直線に
向かうは知らず 休むことも知らず
ついに日差しを貫いた
すり減るこの身の
1センチ
長旅を続け
砂を運び
地理の上を汚し
とうとう言葉も見つからず
浅瀬の波が束になる
重なっては消え
溢れる思考は薄手のまま
ひとつとして一点には留まらず
限りないものを讃え
過ぎ去ったものを針の回転に変えて
そうしてなんとかやっている
けれどもこれらは限りある
両手で数えきれないものが増え
方々に伸びる遠方の土地で
誰も知らぬうちに埋め立てられる
もうじき観念を
もうじきにいたします
ふ と我に帰るとき
曖昧なものの正体に気づき
一人 恐れたところでもう遅い
写し出される回転の
古い思い出をしまい込んだ
きっと眠るときは
ここで終いに